都内自転車散歩・本郷台地、坂の途中、坂下、本郷台地につながる地域、その2

本郷の現状と問題点

　現在、本郷には、建物の高さを45メートル以下とするような考え方があります。神楽坂と同じような発想が信じ込まれている状況にあります。細い路地と坂があることも同じです。神楽坂には、雰囲気のあるお店がありますが、本郷にあるのは個人住宅が中心です。

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(註)高さ45メートルという高さの建物は、地域環境にとって、最も悪影響を与える建て方です。

　建物を建てるのは誰かと考えると、ある程度以上の規模の建物というかマンション等はディペロッパーさんが建設し販売することになります。その時に、最大限の効果をあげようとするのは当然の成り行きです。

　建物の高さが45メートルに制限されていれば、当然、敷地一杯に建物を建てようとします。階数も14階建てということが多くなります。

　この様な建物は、周囲環境を損なうだけでなく、住むことになる方々にとっても窮屈なものになっていきます。

　建物を敷地一杯に建てるような建て方をすれば、必然的に、廊下が多くなります。共用部分が増えることになれば、何とかして、戸数を増やそうとすることになります。その結果として、建物を16階建てにしたりということも生じるようになります。建物は14階建てを境にして、建物への規制方法が異なってきます。防火上の規制が厳しくなるのです。その為、規制をクリアーする為にコストアップになり、尚且つ天井高が低い建物になっていきます。住む側にとっては、価格が高くて居住性が悪い建物になっていくのです。

　建物の高さが45メートルで規制されるのは、火災時に消火活動が可能な高さということで決められたものと考えられます。元々、景観を意識して決められたものではないだろうと思います。14階建てで規制が変わるのは、普通の建て方をすれば、建物は14階で、高さが45メートル程度になる---というところから来ているのだろうと思います。従って、高さ45メートル以下で16階建ての建物になっていれば、居住環境に問題がある建物ということになります。

　建物の高さを45メートルに制限してしまえば、多くの建物は、高さ45メートルで建てられ、地域全体、特に主要道路沿いの場所は、どこも、高さ45メートルのビルが敷地一杯に建つようになってしまいます。隣接する住宅系の地域は、隙間なくビルの壁が迫ってくるような状況になってしまいます。高層ビルであれば、ゆとりの空間を作れますので、道路に面する部分が全てビルの壁になってしまうようなことにはなりません。

　高さ45メートルの建物を建蔽率80%で建ててしまうのと、高さ120メートルの高層ビルを建蔽率50%で建てるのとでは、どっちが地域環境に寄与するかは、誰の目にも明らかです。

　高層ビルが地域環境に寄与するのは、以下の理由によります。
1.ゆとりの空間を作ることが出来る。
2.災害時の防災拠点になる。
3.高層ビルの住民が良い環境で暮らせる。
4.地域活性化に繋がる。
5.近隣への日陰は、14階建て建物を敷地一杯に建てた時よりも、はるかに少なくなる。特に、隣接建物にとって、日陰や隣接建物による圧迫感などは、大幅に軽減される。ただ、完全に北側の位置にある建物については、建物建設前には空き地だったところに建つような場合には、大きな影響があります。

　ほかにも、いろいろとありますが、建つ地域の特性などにより、それぞれ異なった影響(良い場合、悪い場合のどちらも)が出ると思います。

　要するに、建物を45メートル以下にしようとするのは、高層ビルを建てるのに比べると、地域環境を悪くするだけでなく、住む人の居住環境も悪くしていくことになるのです。

　サイト管理者が考える本郷の中心部分は、現在の地名だと本郷6丁目と7丁目であり、お寺さんや、昔からの町屋がある本郷5丁目です。元大名屋敷跡(御手先組屋敷などもある。)などです。本郷通りの東側が某大学のキャンパスになり、西側が住宅地になっています。大名がお国許に帰って、大名屋敷を維持する必要がなくなったのは明治維新後ですから、街の歴史としては、140年程度でしかありません。街としては、かなり新しいのです。

　明治維新後に、大名屋敷がどのような経緯を辿って、現在のようになっていったかの記録みたいなものは、サイト管理者が知っている範囲では存在しません。おそらく、計画的に街づくりをしたのではないと考えられます。道路なんかも、てんでんバラバラの方向を向いています。計画的に街が作られたのは、西片くらいではないかと思います。それ以外は、かなりアバウトにというか、住もうとする方々が、自分達の好みに沿わせて暮らすようになっていったような気がします。そして、某大学と関係のある方々が住むようになったであろうことも必然的なことですが---あるだろうと思います。---大名の敷地境界のところが道路になっているような気がします。

　例えば、森川町の三角地帯は、多分、3つの大名の敷地境界の部分でないかと推定されます。そして、各大名の敷地内が同じような方向で地割りをしたような道路配置になっています。また、菊坂のところは、元々、掘割(なんらかの水路か水道か、下水かもしれませんが、あくまでも推定です。)があったところで、本郷台地の崖下にあたるところです。従って、菊坂を境にして、東側が本来の本郷で西側は小石川に属したのだろうと推定されます。

　ここまでは、サイト管理者の勝手な受け止め方ですが、現在の町の様子から考えれば、本郷3丁目と菊坂が本郷の中心ということになると思います。江戸時代から、そして、更に遡っても、この地域が本郷の中心というのが、一般的な受け止め方かと思います。

　大きなお寺さんがある付近は(菊坂の周辺も含めて)、江戸時代にすでに様々な人々が暮らしていたと思われます。それで思い出したのが""金魚坂""です。元々、金魚問屋で、現在は、金魚販売だけでなく喫茶スペースなども経営しています。創業350年だそうです。菊坂のあたりにあったとみられる掘割には、かなり広いものがあります。もしかしたら、金魚養育堀なのかもしれないと推定したりします。---12月5日にも本郷周辺を訪ねましたが、その時に金魚坂のご主人と思われる方と話が出来ました。その時のお話によると、菊坂が、元は川だったことが確認できました。また、金魚坂近くにあった掘割のようなものは、養育池ではないそうです。金魚坂は川の上の位置にあって、川の水を利用することはしていたみたいです。
金魚坂HP
http://www.kingyozaka.com/


　面白いのは、旅館数がかなりの数にのぼることです。そして、宗教施設が多いのも特徴です。某大学の近くに宗教施設などを作ることで、ある意味、それぞれの組織のステータスを上げるというような意図があったような気がします。キリスト教、仏教、その他様々な宗教と関わりがあると思われる施設あるいは施設の名残と見られる建物が随所にあります。神楽坂だと横丁の雰囲気とかお店が残したいというか配慮したいものだろうと思います。それに対して、本郷の場合は、街づくりをする時、このような施設や旅館の存在に配慮しながら行う必要があるだろうとも思います。

　ある意味で、本郷140年の歴史でもあるからです。それとともに、本郷に住む住民の新たな歴史を積み重ねていけるようなシンボル的なものを作っていく必要があるだろうと思います。サイト管理者が街づくりを考える場合、地元住民が住み易い街、世代を超えて暮らしていける街、何世代もの家族が同地域内で暮らしていける環境に重点を置いて考えます。みてくれとか景観よりも住み易い街というのが基本です。

本郷の問題点

1.ゆとりの空間がない。狭い児童公園がいくつかあり、小さな公園が西片にある。
2.世代交代がスムーズに出来ないような状況が見える。---住民高齢化の問題がある。
3.行き止まりの狭い道路が多い。その向こう側は崖になっている。---安全性の問題。
4.生活に必要なものを揃えるお店が少ない。---野菜等の生鮮食品のお店など。
5.本郷通りと春日通りのどちらも、道路整備計画があり、沿道の古い街並みを残すことが困難な状況にあります。古い街並みがあると、保全を求める方々が、町が変わっていくことに対してブレーキをかける傾向がある為に、道路整備が進まないという問題があります。もちろん、古きよきものを残したいという気持ちですので、尊重しなければなりませんが、その一方で、老朽化が進んで、危険な部分も出てくるようになります。

　(註)この文章を書いている時点での本郷の主な場所としているのは、江戸時代に大大名屋敷があった場所をさしています。そして、本来の本郷部分と菊坂の部分などは、長い歴史を持った地域として(少なくとも400年、あるいは江戸以前からの街)話していこうと考えています。そして、湯島天神のある湯島郷、向丘や弥生、根津神社のある根津地区などは、地域別にまとめて話をしようかと思います。また、本郷通りと春日通りに沿う地域は、地域横断的な話し方になる場合もあるだろうと思います。

　(註2)歴史的建造物を大切にする一方で、歴史的建造物であるが故に、住むことができない、あるいは会社施設として使えなくなってしまうという問題があります。建物の補修や維持管理、固定資産税などは負担しなければなりませんので、所有者にとっては、大きな負担となります。歴史的建造物として、行政から指定を受け、建物の補修費用などを負担して貰える場合でも、土地と建物を有効活用することは、ほとんど不可能になってしまいます。要するに、普段、誰も住まずに、会社施設としても利用しない状況に陥るのです。

　地域が活性化するには、このように誰も住まない、使わないという建物をなくしていくことが不可欠なことです。誰も使わない建物は、シャッター商店街化することも意味します。実際に、多くの古書店さんが、お店を閉じ、シャッター商店街化している状況があります。本郷通りと春日通り沿いに道路整備計画があることもあり、この問題に対して、明確な方向性をつけねばならない段階にきているだろうと思います。

　歴史的建造物として評価されている建物の多くは、取り壊さざるを得ない状況であることも明らかです。建物所有者は、保存を求められる方々に、価値のある建物という見方をして下さることを有難いと思う一方で、建物を維持していく負担から開放されたいという気持ちもあるだろうと思います。

　歴史的建造物を保存したり、移転させたりすることができるものは、ほんのわずかだろうと思います。従って、残すものを明確に選別して、大切に保存していく方向をはっきりさせるべきだろうと思います。その一方で、取り壊さざるを得ないものは、早い段階で取り壊しをして、新たな街づくりとして作り変えていくべきだろうと思います。このあたりのメリハリを明確にすべき時期にきていると思うのです。

　どちらにするかを明確にすることで、建物所有者も肩の荷を降ろす結果になるだろうと思います。取り壊されれば、残念ですし、寂しいでしょうが、ご自分が所有する土地を有効活用することが可能になりますし、家族が新たに住める場所を確保することが可能になるのです。"""贔屓の引き倒し""という言葉がありますが、歴史的建造物の問題も、同じような問題が存在することを意識して頂きたいのです。

*森川町について

　文京区が作って下さった看板にも書いてあるように、森川金右衛門が関係あるようです。江戸末期と思われる古地図を見てみると、本郷通り東側で、追分にあたるところに、森川金右衛門の名があります。

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駒込富士神社について
　現在の本郷7丁目には、某大学があります。そして、そこにあったのが、駒込富士神社です。江戸時代になり、大名屋敷とする為に、現在の本駒込に移転を余儀なくされたと考えられます。もし、神社が移転しなければ、本郷あたりは、駒込の地ということだったのかもしれません。江戸幕府がなければ、本郷という地名にならなかった可能性も感じられるのです。もっとも、駒込富士神社が本富士にあった時には、駒込富士神社とは呼ばれていなくて、富士浅間社と呼ばれていたようです。

　まぁ、富士山が見えたから富士浅間社というのが当たり前の受け止め方と思いますが、湯島でもなければ、本郷でもない呼び方なのです。ただ、本郷の人が富士浅間社として祀ったという話は聞こえてきますから。あまり無理せずに、本郷は本郷でいいかと、投げやりですが、現時点では、受け止めときます。まぁ、本来は、湯島本郷に住む方々が氏子ということなのかもしれません。

　その後、櫻木神社が移転してきて、その時には、富士浅間社は駒込に移転していたので、本郷の住民は、櫻木神社の氏子になった---ということで解決かと思いきや、富士浅間社のあたりは、櫻木神社の氏子ではないような気がします。湯島天神の氏子になったのかなぁ。---このあたりは、調べてみないと、正しいことは分かりません。追跡調査してみようと思います。---本郷のあたりは、大名屋敷、武家屋敷、江戸幕府関連屋敷、町方の住まいなどが渾然としていて、それぞれの役割に応じて地域への影響力が異なります。神社は、ある程度存在するのですが、統括して、お祭りなどが行われる範囲は広くないようです。

　また、近くに湯島天神がある上に、神田明神が移転してきたこともあり、隣接する地域に属する郷という存在だったと受け止められます。もちろん、現在は、本郷という地名がメジャーな存在になっていることは言うまでもありません。

　駒込富士神社については、以下のサイトを参照して下さい。---富士神社として紹介されています。
---現在、編集中です。整理が完了した時点でリンクさせます。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんが、しばらく、お待ち下さるようにお願い致します。

旧湯島

一部地域が本郷三丁目になっています。

　ここまで書いてきて、分かったのは、本郷とその周辺は、やはり、大名と武家の町で、そのほかにお寺さんが多く存在し、町屋(商家)とか花や金魚を扱う方々が菊坂周辺に住み、火災が多かったことです。そして、火災が起きるたびに、お寺さんが移転していくという流れがあったようです。元大名屋敷だったところに住民が住むようになったのは、やはり、明治維新後であり、某大学が出来たことにより、大学と関わりのある方々も住むようになり、宗教施設等も作られるようになった。

　ただ、分からないのは、何故? 旅館が多いのかということです。日本橋から1里ということで、交通の要所であることが関係しているのかもしれません。少し、調べてみたいと思います。---旅館の多くは、元下宿だったという話も、時々聞きます。それが何時の時代のことなのかも分かりません。実際に、多くの下宿があったことも分かっています。現在でも下宿といわれる建物があります。昔は、賄いつきの下宿があったことも分かっています。江戸時代に湯島聖堂などと関わりのある方々が滞在したのか、某大学の学生が滞在したのかは分かりません。継続して調べてみたいと考えています。


　それでは、本郷の街について、少しずつ話していこうと思います。サイト管理者は本郷に住んではいません。けれども、自転車で遠征できる場所で暮らしていて、子供の頃から本郷が好きで、主に高台部分ですが頻繁に遠征していました。子供が好きなのは、お店などではなくて、富士山が見える風景などです。中学や高校のときは、クラブ活動などがあって、本郷に行くことは少なかったように記憶していますが、大学に入ると、高台だけでなく、坂の下の部分にも興味を持つようになり、自転車で走り回りました。

　炭団坂なんかは、現在のように整備された坂ではなくて、階段なんかはあちこちが崩れ落ち、土がむき出しになっていて、むしろ、そういう部分が好きで、自転車を手で押しながら坂を降りたり登ったりしていたのです。もちろん階段部分は自転車を担がねばなりませんが、階段が崩れているようなところもありますので、自転車を手で押して通過したという記憶があります。

　街歩きをする時、多くの方は、お店訪問や文学歴史散歩などを好みます。けれどもサイト管理者が好きなのは、坂とか富士山が見える風景であるとか、地面や空ばかりを見ていたような気がします。史跡もある程度は見ますが、それほど興味がありません。行き止まりの路地とか、そういうところの雰囲気が好きだったのかもしれません。ただ、自分でも何が好きでというようなことは分かりません。意識して本郷に行っていたのではなくて、好きな空間があって、自分自身落ち着くというか、変にゴミゴミしたところなんかが、変化があって面白いという感覚だったのではないかと---異次元空間に迷い込んだみたいな面白さなのかもしれません。

　老舗のお店とか食べ歩きのようなことには、全く興味がありません。もちろん、建物には興味があります。老舗のお店などを見るのも建物について見るのが目的で、そこで何が売られていて、どのようなものが食べられるかは、どうでもいいのです。けれども、街づくりとして考えるのであれば、老舗の存在感とか食べ歩きのお店なんかは、当然、尊重して考えないといけないと思っています。

　本郷の街について話すと言っても、現状とサイト管理者が知っている範囲で、見たことをそのまま写真に撮るような話し方を心掛けようと思います。本郷はこういう街ですとか、しったかぶりをしてうんちくを傾けるような話し方をするつもりはありません。

　そして、本郷について話すのは、好きな街がしっかりとした方向性をもてるようになってほしいという気持ちで話すつもりです。その為には、街がどういう方向を目指したら良いかと---本郷に限らず、雰囲気のある街、老舗が多い街、史跡の多い街などは、様々な方々が訪れます。様々な視点から街を見ますので、街づくりは、とても難しい問題だろうと思います。サイト管理者は、極めて現実的に物事を考えます。例えば、サイト管理者が好きな空間があったとしても、そういう空間が町として安全を損なうような状況であれば、あっさりと壊すようなところがあります。

　歴史には興味がないみたいな言い方になってしまったかもしれませんが、歴史の大切さは、こういう記事を書き始めると、改めて認識します。街づくりは、歴史をきちんと伝えていけるかが重要な要素になります。昔のことから未来まで、様々なことがバランス良く調和していくことが大切と思うのです。

　歴史的建造物なども、当然、保全していかねばなりません。ただ、その場合にも、歴史の部分と未来の部分とのバランスと調和を図ることが大切です。残すべきものと淘汰されるものがあるのは必然的です。歴史の部分と住民の生活とが、どちらかが損なわれることがないような方法で考えねばならないのです。例えば、史跡が住宅地の真ん中にあるような場合、観光客がツアーを組んで、大人数で、ガヤガヤと話しながら見物するようなことはすべきはないと思うのです。実際に、そういう問題があって、案内板が撤去されているところもあります。

　サイト管理者が好きなのは、むしろ、観光案内板が撤去されたような、坂が曲がりくねって登ったり降りたりしているところとか、行き止まりの不思議な空間です。けれども、この不思議な空間を残してほしいとは思いません。何故ならば、住む側にとって安全性に問題を残す部分があるからです。やはり、大事なのは、安全に暮らせるということです。この地域に住んでおられる方々は、本当に、地域に愛着があって暮らしているというのがあります。今回も、地域内を歩いていたら、家の改修をされている建物があって、昔ながらの建て方を大事にしながら改修しているのが分かったので、建物を見学させて頂きました。お話を聞いてみると、この土地が好きで、ものすごく愛着をもっていることが分かりました。この方のような人が、この地域には多いんだろうなぁ---というのが実感として分かりました。

　街づくりをしていく上で、このように、この土地に愛着を持たれる方々の意見は最大限尊重する必要があります。けれども、町全体のことを考えたら、作り直さなければならないことがあることも明確に伝える必要があります。街が末永く生き々々としていくには、不可欠な要素を加えていくのが、とても大切だからです。---やはり、道路を広げることで、安全で生活環境の良い状態ににしていくことが不可欠であることは間違いありません。消防車が入れる道路幅への道路拡幅は、とても大切なことなのです。


　今、ブラタモリを見ていました。(12月３日)　今日は本郷台地がテーマなのです。番組は、思わぬところからのスタートで、なんと湯島天神からです。そして、藍染川に行ってと、予想と全く異なるところばかりです。そのうちに、ようやく菊坂に行って、本郷らしくなってきました。そして、やはり炭団坂がでました。サイト管理者がもっとも好きなところです。案内して下さった地元の方が、泥だらけの坂だったと言っておられました。サイト管理者も、その泥だらけの坂を自転車を引きながら、登ったり降りたりしたのです。このまま、森川町に行くかと思っていたのですが、きびすを返すように神田川に行ってしまいました。神田川掘削の理由をもう少し詳しく説明してほしかったなぁ---と、ちょっぴり思いました。本郷は、45分くらいでは語りつくせません。第２弾もしてほしいなぁ---と思ったのでした。次回は、ぜひとも、森川町と追分町を中心に放送してくれたら嬉しいのだけれど----。森川町の三角地帯の謎をぜひとも紹介してほしいのです。


　本郷の話をする時、どの場所から紹介していくかと考えたら、やはり森川町と思います。一般の方の見方としては、本郷の中心は本郷三丁目---と受けとめられるでしょう。昔からのお店や金魚屋さん、菊作りの歴史とか、いろんなものが一杯詰まっているのが、本郷三丁目と菊坂だからです。しかし、街づくりという視点からだと、森川町になっていくのです。江戸時代が終わって、明治維新を向かえ、そこに多くの方々が集まってきて、この地域の歴史が140年あって、街づくりという観点から街を考えたことがなくて(建物の高さを抑えるという考えが出来始めているように、ある程度の提案がされていることは理解しています。けれども、具体化はしていません。)、それでいて、街が方向性を見つけられないでいる状況があるからです。

　森川町の宮前通りのお店も、ここ数年で、かなりのお店が閉店したようです。数年前まで、古書店が数軒営業していましたが、現在は、店を閉じられたようです。また、薬局なども営業していたような気がするのですが、ここに来て、営業はしていないようです。歴史的建造物というか、古くからの建物をとても大切にしていて、そういう建物が、そこかしこに見られます。

　本郷地区の神社は桜木神社と三河稲荷神社があります。それと、戦後廃社となった映世神社がありました。今日(12月4日)桜木神社の前を通ったら、神社の方がおられましたので、桜木神社の氏子範囲を訊ねてみたところ、本郷1丁目と4丁目と5丁目の一部といっておられました。どうも、森川町は、桜木神社の氏子範囲には入らないみたいです。(最終確認はしていません。)桜木神社の氏子は菊坂の下のほうまでのようです。いずれにしても、それほど広い範囲ではありません。

　こうしてみると、大名屋敷があったところは、神社があったものの、すでに廃社されているのですから、お祭りなんかは行われていないんでしょうか?　映世神社は、森川町のあの三角地帯の西側付近にあったようです。やはり、三角地帯と何らかの関係があるんでしょうか?---やはり、三角地帯は映世神社の敷地で鳥居も、このあたりにあったようです。詳しいことは、以下のサイトでご確認ください。(森川町は根津神社の氏子になっているようです。2010年度の根津神社大祭の時に、確認しました。根津神社には、映世神社にまつわる史跡も残っています。次のサイトに書かれている庚申塔の付近に関連する史跡があったように記憶しています。10_11_20追記(都内自転車散歩・根津神社つつじまつり・白山通りから神田秋葉原)

http://www.kosho.ne.jp/~bunkyo/salon08.php

　尚、向丘と弥生は根津神社氏子範囲です。確認は出来ていませんが、西片は、おそらく白山神社の氏子範囲ではないかと予想しています。(確認出来ていません。)以前、白山神社の祭礼の時に、お御輿を担ぐために待機している方々が、公園で集まっているのをみたことがあるからです。
　
　先日、ブラタモリで本郷台地を取り上げていましたので、その時に取り上げられていた場所で、これまで紹介していないところを書いておきます。弥生二丁目遺跡です。それと、上野台地を取り上げていた時に、都電の電力を供給していた場所があると放送されたらしいのです。サイト管理者は、上野台地の放映を見ていないので、どういう場所なのか、今いち明確ではありませんが、もしかしたら、ここかなぁ---と思うので、写真だけでも載せておきます。なんか、違うような気がしているんですけどねぇ。間違ったら、勘弁ね。

暗闇坂に面して、発電所のようなところがありました。

---都電とは無関係のようです。(11_03_24追記)

　現在の本郷通りの様子を写真で紹介します。また、春日通り沿線についても、出来る限り早く写真撮影を行い、掲載するように致します。

本郷通り
　マンションが、道路より後退して建てられていますが、その位置が、新たに整備する時に、道路の縁石位置になります。古い建物がたくさんあり、それぞれ文化財としての価値があります。木造の建物も多いですが、木造の家は敷地面積が少ない為に、道路整備時には、立ち退かざるを得ない建物もあると考えられます。地元には、高層ビルを建てる事に反対する考えがありますが、広い敷地の場所は、ほとんどなくて、実質的に、高層ビルを建てる事は不可能な状況と思います。

　サイト管理者は、住宅等密集地にこそ、高層ビルが必要とする考えを持っています。現況とか町の将来なども考えながら、高層ビル建設が可能かも検討しながら、もっとも良いと思われる方法を提案できそうな場合には提案します。ただ、簡単なことではありませんので、現状を書き出し、問題点を指摘した段階より先に進むことはないかもしれません。もし、先に進むとしたら、地元の皆さんの話をしっかりと聞いて、地元の意見を集約出来そうになれば、具体的提案に踏み込むことはあるかもしれません。いずれにしても、しばらくは、試行錯誤で、取りとめもなく、本郷をさまよい歩き、見れる限りのことを見て廻ろうと思います。

　実際に歩いていると、様々な方と話すことが出来ます。1日歩けば、3,4人くらいの方と話します。いろいろと面白い話が聞けるのです。


09_12_09追記
　現在、追加書き込みが滞っています。先週末(12月5日)にも、本郷を少し歩いています。そして、古地図を、かなり詳しく見るようになっています。実際に、細い路地まで入って、全ての道路を歩くような歩き方をしながら、古地図を詳しく読み取ってみると、様々なことに気付かされます。これまでの認識は間違っていた---と思うようなことも出てきています。

　時代の変遷の時期に、多くのものが失われていることもはっきりしてきました。明治維新、戦災、昭和40年頃の地名改正などです。例えば、江戸時代が終わる時には、様々な物が壊されています。廃仏毀釈のように、文化の否定のようなことも行われています。前の時代のものを壊さないと次の時代は作れないと考えるらしくて、バーミヤン壁画を壊すがごとく、様々な物が壊されています。壊したほうがよい物があるのも事実ですが、良い悪いに関係なく壊されるものがあるのも事実なのです。

　事業仕分けで、良い悪いではなくて、前の政権の行いを否定することが重要と考えている人々も、時代の変化の規模としては、ささいな変化に過ぎませんが、壊すことが目的で、事業仕分けという手法を使ったのだろうと思います。もちろん、特権確保を禁止する意味での天下り完全禁止は当然ですが、新たな仕組みとなる受け皿を作ってから壊すようにしていかないと壊してはいけないものまで壊していく結果をもたらします。天下り禁止とすることで行き場がなくなる方々の受け皿を作ってから天下り禁止とするような配慮は必要です。

　また、どの時代でも、勝手な解釈を行ったり、地名などを勝手につけたりする人々がいます。勝手につけてしまう地名などは、歴史の流れと異なる付け方をします---自己顕示をする形であることが多い---歴史を歪めていくことになりますので、間違った情報は除外して読み取っていかないといけないと思います。例えば、古地図にも間違いがあります。断言した言い方は適切ではないかもしれませんが、現代の状況と照らし合わせてみると辻褄が合わないことも実際に出てくるのです。

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